もう遠慮しない コントラバスもOKの防音マンション
24時間音楽演奏が可能な防音マンション「ミュージション」の部屋を訪ねて、“音楽のある暮らし”をのぞき、その魅力を語る企画。第10回は、編集部がミュージション担当の戸口と営業スタッフとともに、「ミュージション小平小川町」にお住まいのコントラバス奏者、Hさんのお宅を訪ねました。
オーケストラのなかで「最も大きな楽器」と言われるコントラバス。重厚な低音の響きが魅力の反面、自宅での練習は音が響きやすく、近隣へ遠慮して存分にできなかったそう。思い切った演奏ができる環境を求めて物件を探し回ったHさんが最後に選んだミュージションの魅力とは?
防音物件でもコントラバスは敬遠されがち
戸口以前はどちらにお住まいだったんですか?
Hさん福岡の実家です。しかし、音に対しては制約の多い環境だったので、思い切り練習できる、自分にとって最上と思える場所を探そうと思って。それで、しばらくネットで探していたら、知り合いのコントラバス奏者が自宅の一室を音楽室にリノベーションしたという記事を見つけたんです。
戸口ミュージションの防音施工技術をフル活用して仕上げた事例ですね。それでご覧になられたんですね。
Hさん防音の性能の高さを知って、これなら僕も思い切り練習ができるんじゃないかなと思いました。実は、「楽器可」と書かれている物件でも、実際には防音ではないこともあるんですよね。どうしても演奏時間などの制約が添えられてくる。そうなると練習不足でパフォーマンスも落ちてしまいそう。でも、ミュージションは24時間演奏OKとされていて驚きました。D値(遮音性能の評価を表す尺度)まで明記しているから分かりやすかった。性能への自信の表れですよね。
戸口そうおっしゃっていただけて嬉しいです。ミュージションスタッフは全員が音楽経験者なので、情報がなければ選びようがないという気持ちがすごく分かるんです。必要な情報こそパッと見て分かるようにと意識しています。例えば私は歌をやっていますが、声量なんて特に個人差が大きい。でも、数字やレベル表記で表されていればそれぞれが判断しやすいですよね。
Hさんそうなんですよね。みなさんそろって音楽に精通されているのは心強かった。それですぐに内覧を申し込みました。
営業スタッフそう、空き部屋情報を公開した翌日すぐにご連絡いただきましたよね(笑)。
Hさん「空き部屋が出たら絶対に入るぞ」とアンテナを張っていましたから。それに、小平と聞くと都心から遠いイメージがあったのですが、新宿方面での仕事が終わった後に始発の「西武新宿駅」から座ってゆっくり帰れるのがありがたい。バスに乗ればターミナル駅の「立川駅」まですぐ出られるし、意外とアクセスは良い。駐車場付きなので、マイカーに楽器積んで移動するというスタイルも備えられる。加えて、窓から緑が見えるのも嬉しかった。そもそも上階でコントラバスが弾けるってことがすごいんですよ!
編集部え、そうなんですか?
Hさんコントラバスは低音楽器なので、防音物件でも「1階のみなら演奏可」と制限されてしまうことが多いんです。でも、ミュージションは防音性能が高く階下への影響もない。上階の選択肢を得られたことはすごく嬉しかったですね。それでも入居した頃は恐る恐る練習していました。本当に良いのかな? 弾いちゃうよ?って(笑)。
留学で学んだ、テクニックよりも大切なこと
戸口コントラバスはいつ頃から?
Hさん12歳からです。地元の中学校の吹奏楽部に入った時、華やかな管楽器ではなくコントラバスを選んだのは、人と被るのが嫌だっただけ(笑)。大きな楽器に毎日しがみついて演奏していました。
編集部プロの道に進もうと思ったきっかけは?
Hさん気がついたら、という感じですね。早い段階で「プロになれるかも」と言う不思議な自信は芽生えていたんです。でも、周りには「もう少し冷静になれ」と言われました。今でこそ若い人向けの弦楽器コンクールにもコントラバス部門がありますが、当時はそういうのがなかったですしね。「音楽科がある高校に進学したい」と両親に相談したのですが、高校はいわゆる“進学校”に進んで欲しいと言われて叶わずでした。それでも熱が冷めないまま高校時代を過ごして、大学進学を決める時に、「どうしても音楽の道に進みたい」とはっきり伝えました。
編集部熱い気持ちがなかなか親御さんの気持ちと噛み合わないんですね……。
Hさん親戚に音楽業界の人がいるわけでもないので理解されず、反対する両親とは毎日戦争でした。そもそも父がクラシック好きだったのが、僕の音楽との出会いだったと思うんですけどね。それを母が「あなたがクラシック音楽なんて流すから!」と責めたり(笑)。でも、最後は両親の承諾が下りて東京藝術大学に進学しました。大学院卒業後は東京で活動し、その後さらに勉強したくてドイツに留学しました。
編集部向こうではどんなことを学ばれたんですか?
Hさん音楽のテクニックはもちろんですが、それ以外の学びが大きかったですね。最初は言葉も分からないような状態で渡り、コンサートのチケットを買うことも、スーパーでお釣りを計算することもできなかった。それを乗り越えてだんだん言葉を覚えると、コミュニケーションの取り方も理解し、立ち居振る舞いも身につく。人間として、内面から鍛えられたことが、僕にとって一番価値のあることだった。最初は、日本の同期たちが活躍し始めているのを聞いて焦りを感じることもありましたが、それでもドイツに来て良かったと思えた。そう思えたら、今度は日本に帰ってこの経験を活かしたくなったんです。
編集部新しい景色が見えたんですね。
Hさんそうかもしれません。帰国にあたって、まずは福岡の実家で生活の基盤を整え、東京での仕事のオファーを頂いて、いざ東京へと再出発しました。
音を遮断するだけではない「防音」の役割
Hさん普段ここに暮らしていると、防音性能がゆえに、「僕しかいないのかな?」と思うほど部屋の中が静かなんです(笑)。逆に疑問に思うのですが、静かに過ごしたいからミュージションに暮らしている方もいるんですか?
営業スタッフ「近隣の生活騒音から解放されたい」ということで住まれている方もいますね。なので、ご入居者の100パーセントが楽器を演奏される方というわけじゃないんです。
Hさん確かに出張で地方のホテルに泊まる時なんか、「自分が普段住んでいる部屋ってすごいんだな」と思うことがあります。神経質かもしれないけど、廊下の歩く音や道路の騒音ってこんなにあるんだなと。そう考えると、演奏面だけではなくて、心身を休める時にも、この防音環境は機能しているのだとありがたく感じますね。それに、防音だけではなく、暮らしやすさにもこだわっているのがミュージションの魅力ですよね。僕は音楽も好きだけど、料理も好き。キッチンの広さやコンロの数、使い勝手も譲れなかったんです。天井の高さも、部屋の広さも、練習するにも暮らすにも気持ちが良い。演奏と暮らし、どちらも叶えられたのは奇跡のようで、毎日楽しんでいます。
プロだからこそ、徹底的に練習環境にこだわったHさん。ミュージションは、これからもHさんのコントラバスとの暮らしを応援しています。
企画:株式会社リブランマインド
⽂:原⼭幸恵(tarakusa)
写真:⼩賀康⼦(提供写真以外)