楽器演奏用の防音室を作りたい人におすすめの防音マンション特集!

防音コラム2017年12月1日

楽器演奏用の防音室を作りたい人におすすめの防音マンション特集!

音の問題は、近隣トラブルのなかでもっとも多いものの1つです。防音室は自作することもできますが、できることやその性能には限りがあります。あらかじめ防音設備が整ったマンションに住むことも1つの方法です。今回は、防音マンションとはどのようなものなのか、防音室を作るのとどのような違いがあるのかなどについて探っていきます。

コンクリート造りは防音性が高い

子どもの泣き声や走る音が気になったり楽器の練習がしたかったりと、マンションの中に防音室があったら良いのにと思っている人も多いのではないでしょうか。マンションのなかには、あらかじめ防音設備が整っているものもあります。防音性の高いマンションの見分け方として、マンションの造りが鉄筋コンクリート(RC)か鉄筋鉄骨コンクリート(SRC)かどうかが挙げられます。コンクリート製の建物では音が基本的に伝わりにくく、素材自体が高い防音・遮音性を持っています。しかし、壁の厚さによっても音の伝わり方は変わるため、できるだけ厚さが15センチ以上、可能なら20センチはある物件を選ぶと良いでしょう。壁の厚さは見た目だけではわからないので、必ず不動産屋に確認してください。では、逆に木造建築や軽量鉄骨の家に住んだら、どのくらい音が漏れ伝わるのかというと、基本的に防音性が低く、よほど分厚い壁や床ではない限り、振動も伝わってしまいます。話し声やテレビの音だけではなく、足音やドアを閉めたときの音も響いてしまうこともあります。

こんなにある!防音に気を配っているマンションの特徴

マンションのなかには、できるだけ建設費用を抑えようとあまり防音設備にはこだわらないものもある一方、初めから防音を意識して建てられているものもあります。たとえば、音楽大学の近くにあるマンションは、音大生が多く住むことが予想されるため、防音意識の高い建物も多く存在します。逆に「音が出るのはお互い様」と、防音には配慮していない建物もあるので、事前に調べましょう。また、「楽器可」と但し書きがあっても防音性能がなく、トラブルになることもあるので注意が必要です。

高速道路や空港、工場などの近くに建てられているものも、防音設備がしっかりしていると言えますが、これは外の音に対してであり、お隣同士では防音性が高いとは言えない場合があります。

これらのエリアに立つマンションは、防音設備が整っていないと入居者がいなくなってしまうため、初めから対策がきちんと取られている可能性が高いですが、その一方で音が出ることが互いに当たり前になっていることもあるので、ご近所を気にせず思う存分楽器を弾きたいという人や部屋にホームシアターを設置したいという人は、事前にしっかりと調査しておきましょう。

気になる物件に防音設備がない!そんな場合は自作も可能ですが……

防音室は、防音室として売られている既製品を購入して設置したり、自作したりすることも可能です。自作する場合、ホームセンターで売られている素材などを利用することができます。壁に使用する素材としては、音楽室の壁によく見られる穴が一定の間隔で空いている吸音パネルや遮音シート、ウレタンおよびスタイロフォームなどの素材があります。床材としては、防振マットを利用すると良いでしょう。マンション室内に、さらに小さな防音室を作る場合は、まず角材と木の板、室内用のドアを購入し、骨組みと外壁を作っていきます。クローゼットを空にして、そこに防音室を作成する人もいるようです。その場合は木材にかかる費用や制作の手間などを省くことができます。防音室内には、吸音材や遮音材を貼り込んでいきます。床や天井にもしっかりと防音素材を設置しましょう。ただし、防音室があまりにも密閉した状態になってしまうと、酸欠を起こす危険性もあるので注意してください。酸欠は、発見が遅れると命を落とす危険性もある恐ろしい状態なので、防音室を自作するときは音のことばかりを気にせず、換気をきちんと確保するように気をつけてください。

少しの防音なら簡単にできる対策もある

部屋自体に防音性能のある素材を設置すれば、多少防音性能を持たせることができます。音を階下に響かせないためには、フローリングの床にカーペットを1枚敷くだけで改善させることが可能です。フローリングの床は音が響きやすいのが特徴です。たとえば、スプーンをフローリングの床に落としたとき、高い音が発生して部屋中に響き渡ります。カーペットの上にスプーンを落としても鈍い音を立てるだけで、部屋中に音が響き渡ることはありません。カーペットのなかには、防音カーペットという裏面にウレタンなどの防音材がついているものもあるので、普通のものよりは防音性能に優れたものを選択することをおすすめします。壁や天井には、防音ボードやシートを貼り込んでいきます。もちろん、ドアにも忘れずに設置していきましょう。防音対策を取っていないマンションでは、ドアの遮音性も低いと考えられるからです。部屋の壁には、エアコンが取り付けられていたり、スイッチやコンセントが設置されていたりと案外複雑です。賃貸の場合、それらの設備を傷つけたり汚したりしないように気をつけながら作業する必要があります。

防音設備の高いマンションを探しているなら防音を売りにしているところをチェック

マンションは入居者で満室にしたいため、セールスポイントがあればそれを前面に押し出します。「24時間楽器が演奏可能なマンション」など、防音性能の高さを売り文句にする場合、防音に相当自信があるといえるでしょう。また、防音室を作っても、もともと壁が薄いマンションに住んでいたのでは音漏れする可能性は否定できません。音の問題から本当に解放されたいのなら、初めから防音に気を使って建てられたマンションを選択するのがベストでしょう。自身にぴったりの最適なマンションを選んで、音が気にならない生活をぜひ手に入れてください。