プロのユーフォニアム奏者が太鼓判 演奏も録音も防音マンションでストレスフリー
24時間音楽演奏が可能な防音マンション「ミュージション」の部屋を訪ねて、“音楽のある暮らし”をのぞき、その魅力を語る企画。第26弾は、編集部がミュージションスタッフの菅原とともに、ミュージションのとあるお部屋にお住まいのユーフォニアム奏者・作編曲家の石倉雄太さんに会いに行きました。
大人気アニメ『響け!ユーフォニアム』、そしてアニメ本編で登場した曲を楽しむ演奏イベント『響け!ユーフォニアム』公式吹奏楽コンサートをご存知ですか? そのコンサートで度々ソリストを務めてきたのが石倉さんです。さらにアニメに一部楽曲提供もされています。
そんな輝かしい活躍をされる石倉さんですが、学生時代から練習環境を探し続けて来られたのだと言います。いつでも練習できる理想の防音環境を探しては落胆してを繰り返した末に待っていたのが、ミュージションとの出会い。すぐに気に入り入居を決めたのは、楽器演奏はもちろん、録音や作編曲作業にも向いているからだそう。それぞれの適したポイントを教えてもらいました。
アニメで注目を浴びた豊かな音色が魅力の大型楽器
菅原 こんにちは。ユーフォニアム、改めて目にするとても存在感がある楽器ですね。
石倉さん 吹奏楽や金管バンドで使われる楽器で、中低音でありながらも、とても柔らかい音なんですよ。
菅原 良い音色ですよね。それに温かみもあって心地が良い。
石倉さん 主旋律パートの楽器を陰ながら支える楽器という印象があるかもしれませんが「オブリガート」と呼ばれるいわゆる裏旋律を奏でる楽器として大活躍しているんですよ。あ、そうそう。活躍といえばアニメ『響け!ユーフォニアム』が放映されたことで、この楽器の認知度がうなぎ登りなんです。嬉しいことですね。
菅原 そうでしたね。映画化もされて、ミュージションのスタッフの間でもその話題で持ちきりですよ。私たちスタッフは楽器経験者も多いので、コンクールに向けた練習で葛藤する姿や、ひとつのものをつくり上げる姿にスタッフ皆が共感しっぱなしでした。
編集部 実は石倉さん、その『響け!ユーフォニアム』とご縁が深いそうですね?
石倉さん そうなんです。実は『響け!ユーフォニアム』公式吹奏楽コンサートの第5回以降、奏者として楽曲『響け!ユーフォニアム』のソリストを務めさせていただいています。
編集部 すごい! アニメの世界観をそのまま再現する演奏会じゃないですか! どんな出会いでソロを務めることに?
石倉さん 通っていた音大の学生が公式吹奏楽団の奏者を代々務めていたんです。ちょうど私の在学中にも公式楽団員として演奏を担当する機会があり、第5回の演奏会に初めて参加しました。なにしろ自分の専門楽器はユーフォニアム。うってつけじゃないですか。そのご縁からソリストを務めることになったんです。出会いって大切ですよね。
編集部 これ以上なくばっちりハマったご縁なんですね。
石倉さん しかも、アニメ挿入曲の一部を作曲させてもらうことができたんです。この経験が自分の人生を変えたなと思っています。
音漏れせず、集中できる環境に感動
編集部 お部屋を見渡すと、存在感のある録音機材が。『響け!ユーフォニアム』以降、現在は作曲もお仕事にされているということですね。
石倉さん はい。自治体などのテーマソングや学校の合唱曲なども手がけていますよ。仕事は大きく分けて3つで、ユーフォニアムの個人レッスンと作曲、そして演奏です。時期によってウェイトは変わりますが、それぞれ3分の1ずつくらいのボリュームで仕事しています。
編集部 ユーフォニアムは大型楽器と言われていますが、練習場所の確保が大変そうですね。
石倉さん そうですね。実際に練習できるところは学生時代から限られていました。学校の教室か、あるいはスタジオといった環境になってしまいます。ただスタジオを借りるのはお金がかかりますし、学校だと夜の練習は難しくなります。
編集部 やはり時間をかけて練習したいですよね。
石倉さん なので、大学入学のために上京したタイミングで、ミュージションとは異なる防音マンションに入居したんです。ところがこれが思っていたのと違って、とにかく上下階からの音漏れがすごくて……。これだけ聞こえるということは、自分の音もやはり漏れているのだろうな、と気がかりでした。特に低音の音は漏れやすいですから。
菅原 もうお互い様というような状況なのでしょうね。
石倉さん その後これは良くないな、と防音マンションを後にして普通の一軒家に住んだものの、やはり音漏れが気になって練習ができないんです。練習場所の確保は在学中ずっと悩んでいましたね。いつかはまた防音マンションに住みたいなと思っていても、音漏れしない、練習に集中できるなどの願いが叶う物件はなくて。防音マンション探しはいつしか停滞していました。
編集部 ミュージションを知ったのはいつだったのですか?
石倉さん 大学3年生の時です。前から気になっていたので、空き物件のウェイティングに登録したんです。実は恩師がミュージションに住んでいたので、半年待っている間に恩師の部屋の中を覗かせてもらいました。
菅原 その時には自分の楽器を持参したと聞きました。
石倉さん そうなんです。これまでの苦い経験があったから、どこまで防音性があるのか気になるじゃないですか。恩師の部屋なのを良いことに楽器を持ち込み演奏してみたら、もう想像以上に音が漏れないんですよ。今までの防音マンションは一体何だったんだというくらい音が漏れなくて衝撃的でした。3度目の正直で理想の物件に出会えたな、という感じです。翌年大学4年生の時に入居しました。
反響なく音がクリアに聞こえるので録音や編曲作業にも最適
編集部 実際に暮らしてみていかがですか?
石倉さん 室内で演奏していると、どの場所で吹いても自分の音だけがクリアに聞こえるんです。音漏れがないこともそうですが、明確に自分の音色が分かることに感動しました。その時に「この環境だったら録音と作編曲作業が同時にできるかも」と思ったんですよね。これが入居の決め手になりました。
編集部 普通は録音と作編曲を同時にしないのですか?
石倉さん 一般的にはスタジオやホールで録音して、後日別室で編曲作業をすると思うのですが、いちいち場所の移動をするのはコストも時間もかかるのでやはり大変なんです。ここはスタジオに移動しなくても十分にクリアな音をその場で録音できるところが良いですね。
編集部 自分で演奏しながら録音して、終わったらすぐに編曲作業に入る。少し体を動かすだけでそれが叶うのは最高ですね。
石倉さん 本当に室内で奏でる音に集中できるんですよ。それくらい外の音が聞こえないんです。窓の外で雷が鳴っていたり、土砂降りだったりしても気付かないんですよ。窓の外を眺めて初めて気付くくらい(笑)。
音楽家の夢を全力でサポートしてくれる場所
編集部 ここまでのお話を聞いていると、順風満帆な道のりですね。
石倉さん いえいえ、まったくそんなことないですよ。決して簡単な道のりではなかったですし、挫折することは何度もありました。上京前は故郷長野で、県内唯一の音楽科のある高校に通っていたんです。入学してみると、上手い人がいくらでもいるんですよね。1年生の時に一生懸命練習して、コンテストで選ばれるだろうと自信を持っていたけれど、自分は選ばれなかった。そこで初めての挫折を味わいましたね。その時に誓ったことは、自分ができることとして、とにかく量を練習すること。そのために高校2年生になってからは防音室が部屋の中に設置されているアパートでひとり暮らしして、毎日朝7時から練習をしていました。
編集部 とにかく練習に明け暮れていたんですね。
石倉さん 上手くなりたい、コンクールに入賞をしたいという思いのみです。才能がある人がたくさんいるけれど、その先の一歩を踏み出したい時、練習を積んだ時間の分だけ差異が出る、と私は思っているんです。練習は裏切らないと言いますか。
菅原 防音マンションは練習量をサポートするための最適な環境ですね。
石倉さん まさに。練習を四六時中できる環境は理想です。だからこそ、ミュージションに出会えたことは今後音楽家としての生活を下支えしてくれるなと確信しています。今は大学を卒業して、プロの演奏家・作曲編曲家として活動していますが、正直なところ、卒業前は本当にやっていけるのか?と不安でした。何しろ音楽家は仕事として食べていけないってよく聞きますからね。
編集部 不安を乗り越えられたのは、何かきっかけがあったのですか?
石倉さん クラシック音楽だけにとらわれず、さまざまな活動をしたことが大きいかもしれません。例えば『響け!ユーフォニアム』のようなアニメ音楽に挑戦したり、合唱曲の作曲もそう。また、プロとして活動をしようと決めた大学2年生頃からは、SNSを駆使して自分の活動内容を発信していたことも大きく影響しています。オフィシャルのWEBサイトも自分でつくったんですよ。こうした小さな種まきが実となり花となっているなと実感します。
編集部 小さな力の積み重ねがあるからこそ、外の環境や他者を気にせず、安心して生きたい道を突き進むことができるんですね。今後はどのような活動をしたいと考えているのでしょうか?
石倉さん クラシックにこだわらず、シンガーソングライターのような立ち位置になれたら良いなと思っているんです。広く色んな人に耳にしてもらえるような曲を今後はもっと発信していきたい。演奏に作編曲に没頭できる環境があることは本当に幸せです。
菅原 これからの活躍がますます楽しみですね。ミュージションも全力で応援します!
小さな努力をいくつも積み重ねて好きな音楽に携わる人生をつくり上げた石倉さん。これからもミュージションに暮らしながら、演奏に作曲編曲活動が充実し、石倉さんの願いがさらに実現されていく日が楽しみです。
企画:株式会社リブランマインド
文:永見薫
編集:tarakusa
写真:丹野雄二
♪info♪
石倉雄太 公式WEBサイト
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